マーケッターが求める、結果が出るマーケティング施策となるための新機能を提供する――Salesforce.comは、5月に米アトランタで開催したMarketing Cloudを中心としたイベント「Salesforce Connections 2016」で発表した新機能を紹介するプレスセミナーを開催した。
Marketing Cloudは、日本でも2014年から提供されている。今回、自社の顧客データとFacebook、Googleなどの顧客データのマッチングを行い、ニーズに合致したマーケティング施策を行うことができる「アドバタイジングスタジオ」などの機能を強化した。
アドバタイジングスタジオ
また、メールでの顧客へのアプローチを効果的に行う「Eメールスタジオ」の提供を始めた。これは、「現在。マーケティング活動を行う企業は二極化している。最新のマーケティングテクノロジーを活かしたデジタルマーケティングを行っている企業がいる一方、マーケティング施策が十分にできていない企業も多数存在する。
Eメールスタジオ
マーケティング施策ができていない企業の場合、最初に見直すのがメールでの顧客へのアプローチだ。顧客の志向に合わせた、その顧客だけのためのメールを送ることで、成果が大きく変わる」(Salesforce.com マーケティング本部 マーケティングディレクター 加藤希尊氏)という実例が出ているためだ。米国のイベントの中でも、メールの再評価が行われたという。
Salesforce.com マーケティング本部 マーケティングディレクター加藤希尊氏
今回のMarketing Cloudの機能強化は、マーケッターが抱える課題を解決するための機能強化となっている。対面、ウェブ、メール、SNSと顧客との接点となるチャネルが多様化する中で、どのチャネルからも同じ顧客サービスを提供し、効果的なマーケティング活動を行うことが重要となっている。
「4000人のマーケターに調査したところ、マーケティング施策の結果にあまり満足していないが14%、ほどほどに満足が68%、高い満足度を得ているが18%という結果となった。高い満足度を得ているマーケッターは、顧客が自社商品を購入するまでにたどるプロセスであるカスタマージャーニー戦略をビジネスに採用している、可視化していると答えた比率が高い。
さらに広告のセグメント化やターゲティングにCRMデータを利用している比率も高く、広告のセグメント化やターゲティングにウェブサイトアクティビティデータを利用している割合も高い。自社の顧客データをうまく活かした展開を行っているマーケティングチームは、結果を出している」(加藤氏)