Google Cloud、新データベース移行サービス「DMS」--クラウド移行を容易に

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-11-13 10:37

 Google Cloudは米国時間11月12日、「MySQL」や「PostgreSQL」「SQL Server」のデータベースワークロードをわずかなクリック数で「Cloud SQL」に移行できるサーバーレスツール「Database Migration Service」(DMS)をプレビューでリリースしたと発表した。

Google Cloud Data Migration Service

 Google Cloudのデータベース担当バイスプレジデントであるAndi Gutmans氏によると、DMSは3つの一般的なユースケースを念頭に置いているという。DMSを利用することで、無料でCloud SQLへのリフト&シフトが可能になる(ただしネットワーク料金が発生する場合もある)。

 今回提供されたDMSはプレビュー版であり、オンプレミス環境あるいはクラウド環境上の自己ホスト型のMySQLデータベースに加えて、他のクラウド環境上のマネージドデータベースがサポートされている。また、PostgreSQL向けのサポートも限定された顧客を対象にプレビューが開始されており、SQL Serverのサポートも近いうちに提供される。サムスン電子やAdwerx、AccentureのCirruseo部門などがパイロット版DMSの顧客となっている。

 Gutmans氏は、「通常3つのステップがある。マイグレーションのリフト&シフト、モダナイゼーション、新しいエクスペリエンスのためのデータベースだ」とし、Gartnerは全データベースの75%が2022年までにクラウドで実行されるようになると予想していると述べた。「われわれは、できるだけ簡単に、手間をかけず、これらの移行に対応できるようにしたい」(Gutmans氏)

  Gutmans氏によると、企業はデジタル変革の取り組みを加速させているものの、データベースの移行は同じペースで進んでいないという。データベースのクラウドへの移行に手間取っている理由の一部には、ネットワーク接続やドキュメンテーション、複雑さという難題がある。

 DMSには、ドキュメンテーションと、データのレプリケーションを破綻させかねない微妙な課題を自動化する狙いがあるようだ。Gutmans氏は「ウィザードエクスペリエンスの提供によってこの課題を解決し、特殊な設定を必要とせずともソースから目的のデータベースに導いていく」と述べた。

 以下はDMSの特長だ。

  • オンプレミス環境のデータベースをわずかなクリック数かつ、統合されたエクスペリエンスで移行できる。
  • プロビジョニングやモニタリングを必要とせず、サーバーレス形式で移行できる。
  • オンプレミス環境からの移行を取り扱うとともに、他のクラウドプロバイダーからの移行を実現する、ネイティブなデータベースレプリケーションエンジンを搭載している。
Google Cloud Data Migration Service

 DMSのドキュメントも公開されている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

マイナンバーカードの利用状況を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]